はじめての東京都現代美術館
開館はAM10時、到着したのは10:20頃だったかな。すでに長蛇の列で平日でありながら入場待ちに約40分との掲示が。さすが教授です。
中学生の頃、YMOから音楽好き開花。そんな僕にとっての教授は1st〜HeartBeat辺りまで、その後の音源はあまり聴いておらず、特にasyncなんかは良さがよく解らない、そんな僕ゆえasyncを土台に据えたインスタレーション作品類はよく理解できないものが多かった。
そんな中でも以下の2作品
・坂本龍一+高谷史郎《water state 1》・・・撮影NGゆえ画像なし
・坂本龍一+高谷史郎《LIFE–fluid, invisible, inaudible...》
は水の重力や張力、透過と光の増幅を利用していて、水の揺らぎに息をのむような、そして吸い込まれるような思いがした。身体に振ってくる立体音響も良かった。
そしてやはり最も良かったのは教授のピアノ演奏記録を元に映像作品にしたもの。遠くからのパッと見はそこに教授が居てピアノを弾いている!
近くで見てみると映像スクリーンを「ガラスの反射」を利用して、ここに設置されている生ピアノを奏でているように映し出している。例えるなら「手作りのAR」。
これは胸に刺さりました。
この作品は元々、1996年に水戸芸術館で初演された坂本龍一と岩井俊雄による音楽と映像のコラボレーションで、岩井さん所蔵のアーカイブ資料から発掘され、教授が演奏する「アルスエレクトロニカ97」でのMIDIデータを併せ持って再現展示したのだとか。
この展示作品そのものではないですが、同時期の同曲の演奏かコチラでご堪能ください。↓
Ryuichi Sakamoto - Parolibre (Live '97)
そんな訳で教授の音楽が、とりわけ初期から中期頃までのものが好きな僕ゆえに、ピアノ演奏の作品については感激で。その他ももっと音楽を中心に鑑賞、体感したかったという気持ちもあるけれども、
インスタレーション作品においても綺麗さ透明さ聡明さなどわかり易い作品に吸い込まれた一方で、asyncを土台に据えたインスタレーション作品類はよく理解できないものが多かった。とはいえ理解できないなりにも、自然とは、地球とは、命とは…と考えさせられる作品に教授の込めた想い、メッセージを感じ、観にいくことができて良かった。
坂本龍一 | 音を視る 時を聴く | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO