
前回(vol.5)では、満開の「梅の花」をキャプチャし「メタバース花見」の可能性を探ってみました。自然物の複雑な造形に四苦八苦しながらも、デジタルの風情を感じる結果となりました。
さて、春の足音は着実に近づいています。梅の次は……そう、「桃の節句」です!
というわけで、Meta Hyperscape Capture(ベータ版)検証シリーズ第6弾。今回のターゲットは、某郷土資料館に鎮座する、歴史ある「ひな人形」です。
なぜ「ひな人形」なのか?
これまでの検証では、音楽スタジオ、車、果ては航空機と、比較的「大きなモノ」を中心にキャプチャしてきました。その結果は上々。ならば、もっと小さくて、もっと精緻な「工芸品」をキャプチャしたらどうなるのか?
「匠の技を、メタバースに再現できるのか?」
そんな好奇心を胸に、Meta QUEST3を片手に資料館へ乗り込んできました。
館の方には事前に撮影することを申告し、ご了承を取得。「閉館前ゆえに照明を少し落としていいますので」との労いの言葉までいただいてのキャプチャ開始。
ミッション:制限時間は25分!
資料館の閉館時間という「大人の事情」により、今回のキャプチャに許された時間はわずか25分。
静まり返った資料館の中、QUEST3を被ってひな人形を覗き込む姿は、はたから見れば相当怪しい不審者だったかもしれませんが、私は真剣です。お内裏様とお雛様の細部まで、執念でデータを吸い取っていきます。

検証結果:メタバースひな壇の仕上がりは?
さて、出来上がったワールドにダイブしてみた感想を一言で言うなら……
「まぁまぁ、いけるじゃないか」
正直に申し上げます。
さすがに、あの顔・目鼻立ちの繊細な造形や、着物の細かな刺繍までを「現物さながら」に再現するには、一歩及びませんでした。解像度(という表現が適切かはさておき)の面では、やはり実物の圧倒的な存在感に対し、少し見劣りしてしまう印象です。
ただ、これはキャプチャの精度そのものというより、VR空間での表示スピードを優先した結果、少しディテールが間引かれているような感覚もありました。
とはいえ、メタバース空間でひな壇を眺める体験としては、様々な種類のひな人形を十分に楽しめるレベル。遠目で見れば、その場の空気感もしっかりパッケージングされています。


最大の敵は「解像度」ではなく「地面」だった
今回の検証で、意外な問題点にぶち当たりました。
ひな人形の顔立ちをじっくり拝もうと、グイッと身を乗り出して近づいて凝視しようとすると……
「なぜか勝手に視点(グランドレベル)が高くなる」のです。
見たい!近づきたい!でもほどなくして視点上がってしまう!
まるで「あまり近くで見るものではありませんよ」と、お雛様に物理的な距離を置かれているような……。この仕様(?)のせいで、至近距離での「凝視」が叶わないという、もどかしい結果になりました。
次は何を「保存」しよう?
今回の検証で、小さな工芸品のキャプチャは「雰囲気はバッチリだが、超至近距離での鑑賞にはまだ課題あり」ということが分かりました。
次は、どんな世界を切り取ってみましょうか。
出来上がったワールド
出来上がったワールドのリンクを下記します。QUEST3端末をお持ちの方でしたら、よろしければアクセスしてみてください。もしかしたら、公開設定の関係があるのか?アクセスできないかもしれません。どうしてもアクセスしてみたい方はコメント欄などでご連絡いただければ検討します。
<ワールドのリンク>


























